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コミットメントとは? 意味や組織のコミットメントを高めるポイント
2022.11.07
ビジネスシーンでは「コミットメント」という言葉をよく耳にしますが、正確な意味・ニュアンスをご存じでしょうか?
また、「組織コミットメント」という単語もしばしば聞かれます。組織コミットメントは「コミットメント」と異なる意味を持っており、従業員の組織コミットメントを高めることで企業に良い影響が表れるといわれています。
ここでは、コミットメントの意味や類似語、「組織コミットメント」を高める方法をご紹介します。
コミットメントの意味は? どんな時に使われる?
コミットメントは「責任を伴う約束」のことで、主にビジネスや政治といった一定の責任を伴う約束を交わすときに使われます。
もともと英語のcommitmentが由来の言葉であり、「委託・委任・引き渡し・約束・公約・責任・確約」といった意味合いを含んでいます。
よって、「営業目標をコミットメントする」と発言した場合は「営業目標に対し、責任を持って達成することを確約する」というニュアンスになります。
また、コミットメントは「~に関わる、関与する」という意味合いで使われるケースもあります。
たとえば会議の資料などに「本部長は本事業にコミットメントしません」と書かれていた場合、「本部長はこの事業に関わっていない」という意味になるのです。
【コミットメントの意味をまとめると】
①ビジネスや政治などの“重い約束”に対し、責任を持って実現すること
②何らかの事柄に対して関わること
文脈に応じて意味合いが変わるので、正確に捉えるようにしましょう。
ビジネスにおいてのコミットメントとは? 似た言葉についても解説
ビジネスの場では「コミットメント」よりも、「コミットする」というふうに縮めて使用されるケースが多く見られます。短縮しても言葉の意味は同じで、「目標に対し、全力で努力をして成し遂げることを約束する」という意味です。
また、ビジネスではコミットメントに似た言葉もしばしば使われます。
コミュニケーションを円滑化するために、コミットメントの関連語についても知っておきましょう。
フルコミット
フルコミットとは「全面的、全力で責任を持って関わること」という意味です。
コミットメントに比べると「集中的かつ優先的に約束を達成する」というニュアンスが強く、「フルコミットしてほしい」といわれた場合は「全力で仕事に取り組んでほしい」という意味になります。
オーバーコミットメント
オーバーコミットメントとは、かんたんに言うと「越権行為」です。
具体的には自分の担当外の仕事への介入、余計な指示出しなどを行うことをオーバーコミットメントと呼ぶケースが多いでしょう。
過度に仕事へ傾注している人、責任感が強すぎる人などがオーバーコミットメントに陥りやすい傾向にあります。オーバーコミットメントが発生すると、組織の円滑さを失ったり、人間関係の悪化原因になったりすることもあるため注意が必要です。
コミッション
コミッションはもともと「委託手数料」「わいろ」などの意味を持つ言葉ですが、ビジネスでは「歩合制」という意味で使われるケースが多いです。
たとえば「給与はコミッション制」とされている企業では、正社員に対し固定給+売上げ成績に応じたインセンティブ(歩合)を支給する、というスタイルで社員を雇用しています。
主に営業職でコミッション制が導入されるケースが多いでしょう。
また「フルコミッション制」であれば完全歩合制となり、成績を上げるほど給与支給額も高くなります。
ただし、固定給がないため、売上がゼロの月は収入もゼロになるというデメリットもあります。
組織コミットメントとは?
「組織コミットメント」とは、『従業員が組織へ抱く愛着、帰属意識』という意味の言葉です。
人事でよく用いられる言葉のひとつであり、「エンゲージメント(愛社精神、会社とのつながり)」ともよく似た意味を持ちます。
組織コミットメントは次の3要素で構成されています。
・情緒的コミットメント……組織に対する同一化、愛着により「この企業にいたい」と思う気持ち
・存続的コミットメント……対価や報酬などの維持のために組織に残りたいと思う気持ち
・規範的コミットメント……「組織に尽くすべき」というモラル的、規範的な気持ち
これらをそれぞれ高めることで
・コミュニケーションが活発化し、生産性アップ、新たなアイデアの創出が期待できる
・離職率が低下する
・結束力が高まり、組織力が強化される
といったメリットが得られるでしょう。
従業員の組織コミットメントを高める方法とは?
組織の結束力を高めるには、まず従業員の組織コミットメントを高めることが先決です。
そのためには、前項でご紹介した情緒的コミットメント(組織そのものに愛着を感じ、働きたいという気持ち)はもちろん、存属的、規範的コミットメントを高めることも重要です。
従業員の組織コミットメントを高める方法をご紹介しますので、順に見ていきましょう。
企業のビジョンを共有する
組織コミットメントの強化には、環境面やコミュニケーションの強化だけでなく「企業の理念、ビジョンを知ってもらうこと」も重要です。
企業の理念やビジョンというのは、末端の社員になっていくほど形式的に捉えがちです。
このような状態では「企業に愛着を持つ」というのはなかなか難しいでしょう。
そのような場合でも、繰り返し従業員と共有する機会を設けることで企業が本来目指すべき姿を理解し、共感してもらいやすくなるはずです。
働きやすい職場環境を構築する
働きやすく快適な職場環境を構築すると、従業員の職場コミットメントが高まります。
まずは従業員アンケートで不満点や改善点を洗い出したあと、以下のような改善を行っていきましょう。
・労働時間や現場の環境、賃金体系の見直し
・福利厚生の見直し
・人員補充や評価制度などの見直し
すべての人が納得し満足できる職場環境を整えるのはなかなか難しいですが、条件面、実務面での改善を続けていくことで、より良い職場環境が構築できます。
従業員同士のコミュニケーションを促す取り組みをする
従業員が「この会社で働きたい」と感じる大きな要素に“人間関係”があります。
よって、従業員同士のコミュニケーション機会を多く設けることはとても効果的です。
意見交換が活発になれば問題解決、新規アイデアの創出も期待できます。
また同期や同じ役職同士だけでなく、上下関係にかかわらずフランクに交流できる機会を設けるのもよい方法でしょう。立場の違う者同士は意識や価値観の違いが生じやすいですが、お互いがそれを認識し、理解し合うことで関係性が深まります。円滑なビジネスが行いやすくなることで、組織コミットメントも高まるでしょう。
組織コミットメントを高めるには社内イベントの実施も効果的!
コミットメントという言葉そのものには「約束」「確約」といった意味合いがあります。
一方「組織コミットメント」という言葉は、従業員から組織への愛着、帰属意識、つながりといった“関係性”を表します。
組織コミットメントの高い企業は、従業員の結束力も強く、組織としての力が強い傾向にあります。そのため業績を伸ばしやすく、成長スピードも速いのです。
組織コミットメントの形成には、組織の体制の見直しが重要となります。
また、従業員同士の交流機会を多く設けることも効果的です。
たとえば懇親会やオフサイトミーティングなどの社内イベントを積極的に開催し、幅広い従業員に参加してもらうといった方法があります。
立場に関係なくフラットに交流できる機会を設ければ、従業員同士の「ヨコ」のつながりはもちろん、「タテ」のつながりも強化されるはずです。
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