Column お役立ちコラム

研修・会議お役立ち情報

クリティカルシンキング研修とは? 特徴・メリット・成功のポイント・会場選びまで徹底解説

2024.08.26

ビジネスにおいて急速な変化や複雑な問題に対応する力が求められる昨今、物事を多角的に捉えつつ、論理的に考えて適切な判断を下す「クリティカルシンキング(批判的思考)」というスキルがますます重要視されています。

本記事ではクリティカルシンキング研修の目的やメリットをくわしく解説。加えて研修を成功させるためのポイントやおすすめの関連スキル研修、研修会場の選び方についても解説いたします。

「新たな発想ができる人材を育てたい」「イノベーションや生産性の向上を目指したい」という企業様、研修担当者様はぜひご参考にしてみてください。

クリティカルシンキングの概要と目的

クリティカルシンキングとは、得た情報をもとに論理的に分析し、批判的に考える能力です。
情報の真偽を見極め、偏りや誤解を排除して、客観的かつ合理的な判断を下す力とも言い換えられます。

そもそも現代のビジネス環境は“VUCAの時代”とも言われるほど情報の氾濫や急速な変化が特徴であり、正しい判断を行うことが一層重要になっています。常に変わりゆく複雑な問題を解決しつつ企業戦略を立案するには、クリティカルシンキングの“常識や偏りを疑う力”が欠かせません。

企業が競争力を維持しつつ持続的な成長を遂げるためには、組織全体でクリティカルシンキングができる人材を育成し、活用していく必要があります。そのために重要なのが、本コラムでご紹介する「クリティカルシンキング研修」というわけです。

クリティカルシンキングは新人社員だけでなく、若手や中堅社員に至るまで、すべてのビジネスパーソンにとって不可欠な能力です。よって近年では、人材の階層に関わらずクリティカルシンキング研修を実施する企業も増えています。

クリティカルシンキング研修を実施するメリット

クリティカルシンキング研修を行うと、社員が論理的かつ客観的に物事を考える力を養い、業務における意思決定や問題解決の質を大幅に向上させることができます。

企業全体のパフォーマンスを向上させるために非常に有益な研修として、現在では多くの企業がクリティカルシンキング研修を取り入れています。具体的なメリットについて、今一度再確認してみましょう。

意思決定の質が向上する

クリティカルシンキング研修により、社員は物事を論理的かつ批判的に考えられるようになります。その結果、個々の意思決定がより的確で効果的になり、企業全体の意思決定プロセスの質が向上します。

これにより経営戦略の成功率が高まり、組織の競争力が強化される効果も期待できるでしょう。

問題解決力が強化される

研修を通じて培われたクリティカルシンキングのスキルは、複雑な問題にも冷静かつ客観的に対処する力を育てます。

社員は問題の本質を正確に分析し、最適な解決策を導き出せるようになるため、業務上の課題解決がスムーズに進むようになります。

コミュニケーションが円滑になる

クリティカルシンキングによって相手の意図を正確に理解できるようになれば、建設的な議論を行う力が高まります。これにより社内外のコミュニケーションが円滑になり、チームワークが強化される効果が期待できるでしょう。

仮に意見の相違があっても、論理的なアプローチができれば早急に解決策を見出すことができます。

クリティカルシンキング研修を成功させるためのポイント

クリティカルシンキング研修を成功させるためのポイントは以下の5つです。

準備を早めに開始する

クリティカルシンキング研修の成功には、早めの準備が重要です。研修を開催する場合、以下のようにさまざまな工程で準備が必要になります。

【研修開催時の主な準備の流れ】
・研修の目標設定
・カリキュラムの作成
・会場選びや現地スタッフとの打ち合わせ
・資料や教材、機材等の準備
・講師の選定
・参加者の選定とスケジュール調整
・当日の受付、進行管理

中でも「研修会場」については、開催時期によっては会場が早めに埋まってしまう可能性も考えられます。お目当ての会場が使えない……といった事態を避けるためにも、開催が決定した時点で押さえておくことをおすすめします。

準備を早めに進めておけば研修当日に余裕を持って対応でき、スムーズに進行できるようになるでしょう。また早めに準備が整っていれば突発的な問題にも柔軟に対応しやすく、研修の質を高めることができます。

実際の業務に直結するような事例やロールプレイなどを取り入れる

クリティカルシンキング研修では座学が中心となりますが、より学習効果を高めたい場合は実際の業務に直結する事例、およびロールプレイを取り入れることが有効です。

例えば「社内での意思決定シミュレーション」や「クライアント対応」など、参加者が日常業務で直面する具体的なシチュエーションを題材にすることで、学んだ理論を実際の問題解決に活かせるようになります。

これにより研修の成果が業務に反映されやすくなり、社員の即戦力としての成長を促進することができるでしょう。

参加者の理解度に応じて段階的に指導する

クリティカルシンキング研修の成功には、参加者の理解度に応じた段階的な指導が欠かせません。

参加者のスキルや経験はさまざまであるため、全員が同じペースで学べるとは限りません。まずは基礎的な理論から始め、理解が深まるにつれて、より高度な思考プロセスへと進める段階的なアプローチを行いましょう。

また個々の理解度を確認しながら、適切なタイミングでフォローアップを行うことで、学習の定着率が向上します。段階的な指導は参加者一人ひとりにとって無理のない学びの場を提供し、研修全体の質を高めることにつながるでしょう。

定期的なフィードバックや実践の場を提供し、スキルを定着させる

クリティカルシンキングのスキルを定着させるには、定期的なフィードバックと実践の場の提供が重要です。研修直後の具体的なフィードバックで、参加者は自身の強みや改善点を認識しやすくなります。

さらにスキルを日常業務で活用する機会を設けることで、実践を通じて学びが深まり、定着が促進されます。加えて定期的なフォローアップ研修も実施すれば、スキルを継続的に磨き、実務での効果を最大化できるでしょう。

快適に過ごせる会場を選ぶ

クリティカルシンキング研修を成功させるには、“快適に過ごせる会場選び”にこだわることも重要です。

研修の質は「静かで集中しやすい環境」や「ディスカッションに適したレイアウト」など、会場の質に大きく左右されます。長時間行われる研修の場合、快適な座席や適切な休憩スペースも欠かせないでしょう。
アクセスの良さや食事の提供など、参加者がストレスなく研修に集中できる環境を整えることで、研修の効果が向上し、満足度も高まります。

会場選びのポイントについては後ほどご説明しますので、そちらも合わせてご参考にしてみてください。

クリティカルシンキングと合わせて学びたい、おすすめの研修

クリティカルシンキングは単独でも効果的なスキルですが、以下の研修も合わせて実施することでより多角的に物事を捉えられるようになります。

特に「ロジカルシンキング」「ラテラルシンキング」は、クリティカルシンキングと合わせて『トリプルシンキング』とも呼ばれるほどビジネスにおいては重要な思考法です。

【プラスアルファで学びたい研修】

ロジカルシンキング研修 ロジカルシンキング研修 物事を論理的に整理し、筋道を立てて考える力を養う研修。クリティカルシンキングに足りない考え方を補完し、より精度の高い問題解決や意思決定が可能になります。
ラテラルシンキング研修 水平思考を通じて物事を多角的に捉える力を養う研修。既存の枠組みに囚われず、斬新な発想や新しいアイデアを生み出せる力を身につけます。
アンコンシャスバイアス研修 情報の管理について学び、安全に情報の利活用・運用ができる人材を育成する

クリティカルシンキングで“常識や前例を疑って考える力”を、ラテラルシンキングで“新しい視点で柔軟に考える力”を身につければ、これまでより柔軟な発想を生み出せるようになります。
またロジカルシンキングで“根拠から結論を導き出す力”を身につけることで、アイデアや解決策を整備し、説得力を持って実現へつなげることが可能です。

加えてアンコンシャスバイアス研修で“無意識の思い込み”を自覚することができれば、より広い視野で物事を考えられるようになります。

このようにさまざまなスキルを研修で複合的に学べば、イノベーションや生産性の向上につながる可能性が高まります。また近年重要視されているダイバーシティ・インクルージョン(個々の多様性を認め、互いに受け入れ合うこと)の推進につながる効果も期待できるでしょう。

なおクリティカルシンキング研修+複数の研修を行う場合や、その他の研修(新人向けのビジネスマナー研修やコミュニケーションスキル研修など)と組み合わせる場合は、研修時間が長くなり日を跨いでの開催になるケースも少なくありません。

このような場合は、合宿形式での研修開催も検討してみるとよいでしょう。

関連記事:論理的思考力を高める「ロジカルシンキング研修」とは? メリットや実施手順を紹介

合宿形式で研修を行うメリット

クリティカルシンキング研修やその他のスキルを複合的に学ぶ場合は合宿形式がおすすめとご説明してきましたが、合宿形式にすることで実際にはどのようなメリットが得られるのでしょうか?

具体的なメリットは以下のとおりです。

・集中して学べるので学習効果の向上が期待できる
・リフレッシュしながら新たな発想、考え方を身につけられる
・参加者同士のチームワークや人脈の構築につながる

合宿形式での研修では、通常の業務から離れた環境で集中して学ぶことができ、学習効果が大幅に向上します。特にクリティカルシンキングのように、長時間にわたる深い学びが求められる研修内容においてその効果は顕著です。

さらに、リフレッシュできる環境の中で研修が行われることで、参加者は新しい発想や考え方を得やすくなります。視野が広がって創造的な思考が促進されることで、これまでの固定観念を取り払い、新たな視点から物事を考える力が身につきます。

また合宿形式では参加者同士が寝食を共にするため、自然とコミュニケーションが深まり、チームワークや人脈の構築に繋がります。
研修を通じて築かれた信頼関係は、研修後の業務にも良い影響を与え、組織全体のパフォーマンス向上も期待できるでしょう。

研修会場を選ぶ際のポイント

クリティカルシンキング研修、および周辺知識・スキルの研修を行う際には、会場選びが重要です。

ともすれば「座学が中心である以上、開催できる広さ・設備があれば問題ないのでは?」とも思われがちですが、実際には会場の立地や環境が研修の質に大きな影響を与えます。

社外で研修会場を選ぶ際には複数の候補をピックアップしたうえで、以下の条件により多く当てはまる会場を選びましょう。

最寄り駅からアクセスしやすい会場を選ぶ

研修会場選びで重視したいのが「アクセスの良さ」です。

社外会場で研修を行う場合、現地集合になるケースがほとんどではないでしょうか。その際に「最寄り駅から遠く、立地がわかりにくい会場」を選んでしまうと、参加者の到着が遅れるなどして進行に支障が出てしまうおそれがあります。

また参加者にとっても遠い会場へアクセスするというのは大きなストレスになりますし、集中力を削がれてしまう原因にもなるでしょう。

そのため研修会場は最寄り駅から近く、わかりやすい場所にあることを条件に探されることをおすすめします。

研修の内容に応じた適切な設備が整っている

研修を開催するときは、研修内容に応じた適切な設備が揃っている会場を選ぶことも重要です。

たとえば講師が登壇して座学形式で研修を行う場合は、ホワイトボードやマイク、スピーカー、プロジェクターなどの設備が必要になります。またロールプレイ形式で学習を行いたい場合は、内容に合った備品を準備しなくてはなりませんし、ハイブリッド研修(※対面とオンライン配信の両方で研修を行うこと)の場合は配信用の機材も必要になるでしょう。

抜け漏れなく用意をするには、研修準備の段階で早めに必要な設備・機材をリストアップしたうえで「会場ではどんな設備が利用・レンタルできるか」「自社から持ち込むものは何か」といった点を洗い出しておくと安心です。

また、研修が集中する時期になると「借りたかった機材が空いておらず、借りられなかった」というトラブルも増えるため、研修会場で設備や機材を借りる予定の場合は早めに予約をしておくことをおすすめします。

参加者数に応じた広さの会場を選ぶ

会場選びの際には、参加者数に応じた広さの会場を選ぶことも大切です。このとき意識したいのは、参加者に対しやや広めの会場(会議室)を選ぶことです。

参加者に対し狭い会場を選んでしまうと窮屈な状態で研修に臨まなくてはならず、集中力を欠いてしまう可能性も生じます。反対に極端に広すぎる会場を選ぶとかえって落ち着きませんし、開催側としても予算オーバーになってしまいます。

よって研修を開催する場合は、全員がゆとりを持って座れる規模の会場を選ぶとよいでしょう。

静かな環境の会場を選ぶ

研修会場は周囲が静かな環境であるほど良い会場であるといえます。周囲の騒音などがない場所であれば、参加者が研修に集中しやすく、学習効果も高まるからです。

繁華街の近くにある研修施設等は、アクセスが良い一方で部屋の位置によっては騒音が気になる場合もあります。研修効果を高めたい場合は、こうしたノイズの多い研修会場を避けましょう。

合宿する場合は宿泊場所と近い研修施設を選ぶ

合宿研修を開催する場合は、ホテルなどの宿泊場所に近い研修施設を選ぶことをおすすめします。

研修会場とホテルの距離が遠いと往復移動に時間がかかってしまい、参加者の負担増につながるからです。

宿泊する場所と研修施設が近いと参加者の負担減につながります。会場間が遠い場合に比べると研修への集中力をキープしやすくなるうえ、移動時間のロスが少なくなるため、より研修の内容を充実することも可能です。

なお、研修施設と宿泊フロア、レストランが同じ建物内にある「研修型ホテル」であればさらに移動の手間や時間、負担を減らせます。
合宿形式での開催を検討されているのであれば、研修型ホテルのご活用についてもぜひ検討してみてください。

クリティカルシンキング研修の開催はL stay&grow晴海へご相談ください!

本記事ではクリティカルシンキングについて、重要性やメリット、研修成功のためのポイントや会場選びのコツなどをお伝えしてまいりました。

クリティカルシンキングのスキルについて学ぶと、「この考え方や見方は本当に正しいのか?」という批判的な視点が身につきます。これはただ批判するのではなく、常識を疑い新たな発想を生み出すためのスキルであり、ビジネスの成功には欠かせない力です。

また、学んだスキルは実際のビジネスへ役立てることでより定着していきます。研修開催はもちろんですが、後々のフォローアップも重要であることを意識されるとよいでしょう。

L stay&growでは、クリティカルシンキング研修をはじめとするさまざまなスキル研修の開催を承っております。当館は少人数から大人数まで対応可の貸し会議室、ホテル客室、レストランを備えた“研修特化型ホテル”です。

◼研修会場の一例(貸会議室ANCHOR/最大収容人数 54名)

◼ご宿泊施設の一例(客室:リラックスツイン)

◼お食事・懇親会会場(1F:レストラン「Phare」)

各設備はすべて同一施設内に備わっており、移動負担なく快適な時間をお過ごしいただけます。
最寄り駅からのアクセス良好、閑静な環境の晴海エリアにあり、研修に最適な条件が揃った会場としてこれまでにも多くの企業様にご愛顧をいただいてまいりました。

当館ではスタッフが企画段階からアフターフォローまで伴走サポートを徹底しております。
単に研修会場をお探しの場合はもちろん、「研修の進行の仕方や室内レイアウトを相談したい」「合宿開催なので宿泊や食事にもこだわりたい」という場合でも、ぜひお気軽にL stay&growへご相談ください。

東京の研修特化型ホテルなら|L stay&grow

ご相談・空き状況はこちら